以前からお届けしている
がんのイメージを
粘土で作るワークショップ
今日も新しい作品のご紹介です
今日は抜群に優しくて
繊細な感性をお持ちの
みしまじゅんさんの
作品をご紹介します。
今回のワークショップも前回と同様に
3人の方一緒にZOOMでやりました。
3日間のワークショップです。
動画です
是非雰囲気を味わってください
私のがんは・・優しいワニの がんこちゃん(16:25)
ワークショップ1日目
マインドフルネスの誘導からスタートしました
もし良かったら最初に
青空と草原を思い浮かべてみてください。
気持ちのよい、青い青い空
そして、風が吹き渡る心地の良い草原
深刻さからは
ちょーーっとはなれて
自由さや遊び心に
繋がってみてください
もし、この気持ちよい青空の下の草原に
あなたとあなたのがんが
一緒にいるとしたら・・・
あなたのがんはどんな姿をして
あなたの前に表れてくれるでしょうか？
じゅんさんの中で湧いてきたイメージは
丸っこいフォルムのワニでした。
名前は【がんこちゃん】
一見ゴツゴツして、怖そうなのですが
フォルムはころッとかわいらしいです。
ワニって普通は怖い生き物ですよね。
でも、がんこちゃんは・・優しそう。
ちょっと気弱で疲れたワニさんかしら？
がんこちゃんは
黒くてゴツゴツした
かたまりのような姿をしています。
ずっとため込んだものが
固まって生まれてきたそうです。
ため込んだものの固まりの
がんこちゃんは
見せちゃいけないし
良くないものでした。
見られたくなかったし
知られたくもなかったんです。
でも本当は困っていたし
ずっと悩んでた・・
じゅんさんは自分が嫌いで
イヤでたまらなかったそうです。
でも・・驚いたことにだんだんと
感覚が変わってきたそうです。
思っていた以上に
否定するほどじゃなかった
がんこちゃんを
大切にしてみたい
がんこちゃんは、ここまで
いっぱい我慢してくれた
そのことを受け入れてあげたい。
そして自分自身を
受け入れてみよう！
これまで本当に大変だった。
がんこちゃんも
我慢して我慢してやってきてくれた
じゅんさんは
分身である がんこちゃん のことを思って
こんな風におっしゃっていました。
『わかってあげられてなかった。
下手くそな扱いをいっぱいしてきた』
『これからは受け止めてあげたい』
そんなじゅんさんの言葉は
胸がほんのりと暖かくなるものでした
この後
がんになった頃のわたしという
テーマでお絵描きしていただきました。
じゅんさんの作品はこちらです。
じゅんさんご自身の姿です。
一見、何事もないように笑っている？
いやいや！
よーく見ると顔には一筋の汗が・・
何事もないように見えて
実は焦って 困っているんですよね。
そして、頭の上には
ごちゃごちゃになったグルグルが２つ。
じゅんさんは いつも
悩み事が頭の中をめぐっていた
と教えてくれました。
ワークショップ1日目はここまでです。
しばらく日をあけて
ワークショップ2日目
いよいよ粘土細工です。
どうやって
がんこちゃんの形を作ろう？
じゅんさんは工夫して
アルミホイルを芯にすることにしました。
アルミホイルを固めて形を作り
その上から樹脂粘土をくっつけて
楽しそうに作品を作っておられました
アルミホイルを使うのって
すごい良いアイデアですよね！
そして、できあがった作品がこちら
なんとも愛おしいです。
いい感じの緑色。
この日のじゅんさんは
緑のＴシャツを着ていて
『私はみどりが好きなんだな・・・
』
とつぶやいておられました。
がんこちゃんの身体は
ゴツゴツして固い感じです。
じゅんさんは
『ゴツゴツ感を出したかった！』
とおっしゃっていました。
そして
口からは炎？
を噴いています。
実はじゅんさんは
乳がんの中でも珍しい粘液がんで
口から出ている炎は
粘液がんの中の血のイメージだそうです。
粘土作品を作った後
マインドフルネスでがんこちゃんに繋がって
じゅんさんが受け取ったメッセージは・・・
我慢せず
感情を出せたらいいのに・・
作りたいものを
作れたらいいのに・・・・
じゅんさんは
工作が好きなんだそうです。
でも、悩むばかりで・・なかなか
やりたい工作をすることもできなかった。
そして
感情を出すこともできなかった。
メンバーさんからのコメントで
表面はゴツゴツしているけど
尻尾が短くて優しそう
という声がありました。
それを聞いて
じゅんさんがおっしゃったことは
傷つけないように
我慢している
だからこそがんこちゃんは
ゴツゴツした皮膚と怖そうな風貌で
身を守る必要があったのかもしれません。
ワークショップ2日目はここまでです。
またしばらく日をあけて
いよいよ
ワークショップ3日目
最後のまとめの回です。
この日、じゅんさんは
とても印象深いエピソードを教えてくれました。
それは・・・
前回のワークショップの後
じゅんさんはがんこちゃんを
部屋の入口に飾られたそうです。
すぐに目に留まる場所です。
すると・・いつ見てもがんこちゃんが
怒っているように見えたんだそうです。
なんでだろう・・？
そして、このタイミングで
お父様が亡くなられたそうです。
驚いたことに、その後から
がんこちゃんの表情が変わったそうです。
嬉しそうに喜んでいるように見えた。
これって、詳しいことを知らないと
不謹慎に聞こえるかもしれませんが
実は毒親育ちの
アダルトチルドレンさんには
よくあることです。
がんこちゃんには
お父さまにまつわる辛い思い出が
たくさんあった・・。
それが大人になった今も
人生に影響している。
がんこちゃんは
そんな縛りから解放されて
楽になれる！と
喜んでおられるのかな？
そんな風に私は感じました。
そして、この後
作品を作った後の私の心
というテーマで
お絵描きをしていただきました。
じゅんさんの作品はこちら
ものすごくパワフルな作品。
色使いが鮮やかで、動きがあります。
青い竜が空へ向かって
勢いよく飛びだそうとしています。
竜の下の世界は
赤や黒やオレンジの鋭く尖った原色で
山々が重なる険しい世界。
ここから
飛びだしたい!!
今度こそ変わりたい！
この絵を描かれたじゅんさんからは
エネルギーがヒシヒシと伝わってきて
心の底からの想いが感じられました。
メンバーさんからも
アクティブなエネルギーが羨ましい
なんて声もあったほど。
そして
このエネルギッシュな青い竜は
険しい世界を飛び超えて
いったいどこへ
向かうのでしょうか？
その答えは次の作品にありました。
次に描いていただいた作品のテーマは
【今の自分に必要なこと】
マインドフルネスで深く内面に繋がり
描いていただきました。
じゅんさんの作品はこちらです。
穴の中にいるハリネズミさんです。
オレンジの目。
茶色の鼻に、赤い口は微笑んでいます。
ハリネズミさんは
固くてギザギザした目立つトゲを
まとっています。
でもお腹は丸くて表情は優しく穏やか。
じゅんさんは
【固いトゲが欲しいんだ】
と仰っていました。
がんこちゃんのゴツゴツ感に
通じるものがあります。
この固いトゲは、もしかしたら
じゅんさんの自由を
しっかりと守るためのトゲなのかな？
そして、この穴の中のお部屋は
なんとも居心地が良さそうです。
土の中なので、自由に部屋の形を
変えることもできるそうです。
床は優しいピンク色。
オレンジ色の丸い形の家具。
そしてね
ビックリしたことに
部屋のカーテンの柄が星空なんです。
なんで
星空のカーテンにビックリしたかって？
実は
今回集まった3名の方全員が
この最後の作品
【今の自分に必要なこと】の中に
星空を描かれたんですよね！
ビックリでしょう？
星空が象徴するものは・・・
広がり、綺麗さ、静かさ、落ち着き
3人のメンバーはみんな共通して
星空に癒しのエッセンスを
感じられたんですよね。
それにしても
ＺＯＯＭで距離も離れているのに
同じものを描くなんて！
無意識の繋がりはやはりすごいです。
エントリーNo.5
【がんの名前】:がんこちゃん
【作った人】: みしまじゅんさん
【年齢】: 40代
【性別】: 女性
【がんの種類】: ﾄﾘﾌﾟﾙﾈｶﾞﾃｨﾌﾞ乳がん
【がんになってからの期間】: 1年2か月
【治療の状態】: 治療中
【がんになった頃のあなたは
どんな感じでしたか？】:
息子の高校受験で
どうなるのか不安で忙しかった。
【あなたのがんのメッセージは？】:
『嫌だ』
黒くてゴツゴツ。『嫌だ』と何度も言う。
困っていた。父が亡くなったあとは
ヤッターと喜んでいた。辛かった。
【ご感想】:
粘土がしっかり乾いて
自分の部屋の入口に飾ったので
毎日見る事ができた。
絵を描いたり、他の人に
自分の事を聞いてもらう事ができて
癌のイメージが変わっていったので
不思議で・・・
参加してよかったです
じゅんさん
本当にありがとうございました～
また良かったら
じゅんさんにとって大切な
＊がんこちゃんのゴツゴツ感や
＊ハリネズミさんのトゲトゲについて
一緒に深めていけたらなぁ
なんて思いました
それでは～
また引き続き残り1人の方の作品を
紹介していきます。お楽しみに～
今日もありがとうございました
このワークショップに興味がわいたら
開催情報はこちら。チェックしてみてね。
鉢で育てた小玉スイカ
おいしくいただきました。
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