前回の記事では
【心がつくるがん】とか
【心身症的要素が多いがん】
というテーマでお届けしたのですが
心と身体の関係を語る医師もいる一方で
がんはストレスと関係ない
なんて言う
理解の少ないお医者さんもいて・・・
実際がんになって、病院に行ったとき
『あなたのがんは心因性なので
ストレスに対処してください』
なんて言われませんよね?
なぜなのでしょうか?
なぜ心因性と
診断されないのか?
こちらの本の著者 シンドラー医師は
その理由について、こういいます。
理由①
心因性のからだの病気のメカニズムが
わかってきたのはごく最近のことだから
この本が書かれたのは1954年のこと。
シンドラーのこの本の第一版が、日本で
発行されたのは2004年のことなのですが
1954年ってもうずいぶん前だよなぁ。
この理由を読んだ私の感想は・・
:
:
:
心と身体を分ける【心身二元論】は
ピラミッド構造の医療業界で
もうすっかりと沁みついちゃてて
理解も研究もなかなか
進んでいかないんだろうなぁと・・・
理由②
心因性の病気に対する奇妙な習慣
本の文章を借りて書いてみます。
================
『あなたは病気なんかではありません。
心理的な要因で症状が出ているだけですよ』
などと医師が患者に言ったなら・・
患者を怒らせ、不信感を抱かせ、
別の医者のもとに走らせるだけ。
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うん、うん。
これもわかるなぁ・・・・
私にも体験があります。
実は私の母は、
長年 腰痛 に苦しんでいました。
気分が落ち込むと
痛みがひどくなるんです。
私は母の腰痛は心因性だと
強く感じていて
何度も母にそう言ったのですが・・
結局、母は私に怒って、
『おまえは、わかってくれない!』
と私をなじりながら腰の手術を受けました。
ヘルニアの手術です。
とても大変な手術でした。
私も何度も心配しながら
母が入院する病院に通いました。
でもね、残念なことに
母の痛みの症状は
良くはならなかったんですよね・・
振り返ると
母が 怒るのも無理はない んです。
だって、辛い感情や記憶は
生体にとっては
危険と感じられるものだから・・
それに向き合おうとしても
必死の抵抗が起きてくるんですよね。
また、
辛い感情や記憶は
長い間押し込められて
感じなくなっていることもあります。
前の記事で紹介した失感情症です。
失感情症が
症状を引き起こすだけでなく
病気の回復を遅くしてしまってることは
よくあるなぁと感じています。
理由➂
心に働きかける治療は時間がかかるから
シンドラー医師の本に
【適正心理療法】という言葉が出てきます。
適正心理療法というのが
どんなものかというと・・・
*どのような仕組みで身体症状が出るのか?
*どんな感情が直接の原因なのか?
*どのように改善していけばいいか
を説いて聞かせる治療法だそうです。
【説いて聞かせる】という言葉に
セラピストの私は、
医療のパターナリズムの匂いを感じて
ちょっと抵抗感出てしまいますが・・
まぁ・・それはおいといて
シンドラー医師はこうつづけます。
*適正心理療法では
ひとりの患者に20時間ほどもかけて
診断と治療をする必要がある。
*ところが現状では米国の医師は
1日平均して40人の患者を診察している。
*ひとりの患者に20時間かけるなど
とても無理な話。
なるほどなぁ・・・
日本でも【3分診療】って言葉が
あるくらいですから・・
でも長年の心の悩みが
3分で解消するわけはないのです。
そして、
心因性の症状や病気は
身体を機械的にいじっても
治るわけはなく・・
その深い穴(盲点)をうめているのが
代替療法なんだと私は思います。
長年、補完代替療法は
西洋医学から無視されてきていますが
もうちょっと正当に評価されるべきだなぁと、
私は思っています。
ハンス・セリエ博士の
ストレス学説
一方で、ストレスの関する研究も
なかったわけではなくて、
ハンス・セリエ博士の
ストレス学説というものがあります。
セリエ博士は
ストレスを4つに分類しました。
1.生物的ストレス:
細菌、毒素、過労、睡眠不足、
栄養不足などによるストレス
2.物理的ストレス:
暑さ、寒さ、騒音などなどによる
ストレス
3.化学的ストレス:
薬物、アルコール、酸欠などによる
ストレス
4.心理的・社会的ストレス:
人間関係の葛藤、欲求不満、不安、
緊張、恐怖、失望などによる
ストレス
この中で最大のストレッサーは
精神的なストレッサー
なのだそうです。
しかも、
精神的ストレスは他のストレスとは違って
長期的に身体に影響を及ぼす
んです。
ストレスがかかった時の反応って
このように理解されてます。
図は文部科学省のサイトからお借りしました。
第2章 心のケア 各論:文部科学省 (mext.go.jp)
最初のショック相では
身体的活動が低下。
抵抗力は正常値より大きく低下する
がんと診断された直後を
イメージすると
よくわかりますよね。
そして、生体は防御のために
「闘うか逃げるか」の戦闘態勢を整え
抗ショック相に移行するそうです。
抗ショック相
アドレナリンが分泌される
交感神経系の活動が活発になる。
覚醒、活動水準が高くなる。
過覚醒や過活動になることもある。
抵抗期
・副腎皮質ホルモンなどが分泌され、
身体の抵抗力が高まる。
・ストレッサーに対し活動性を高めて
バランスを保っている状態。
・心身の活動が活発になるため、
休息とのバランスが崩れやすくなる。
疲弊期
↓身体の防御機能が限界を迎える。
↓適応エネルギーが枯渇。
↓再び抵抗力が正常値以下に低下。
↓ストレス反応が現れる。
身体に病気として症状が出るのって
一番最後の疲弊期に入っているサイン
だと私は思っています。
今日は、
なぜ心因性と診断されないのか?
ハンス・セリエ博士のストレス学説
を紹介しました。
まだまだ、お伝えしたことが
いっぱいあるのですが、
今日はこのあたりにして、
また続きは別の記事に書きますね
最後にあなたに質問です!
あなたの身体に
長年影響を与えている
ストレスって
どんなものがありますか?
がんになってあなたは
そのストレスから
解放されていますか?
ストレスから
解放されたいけど
でも・・・・・難しい
そんな葛藤があるなら・・
カウンセリングやセラピーは
あなたの助けになると思います。
もしよかったら、
あなたの選択肢の一つとして
カウンセリングやセラピーを試して
心の悩みを解消することも
考えてみてくださいね~
今日の記事が、ほんのちょっとでも
あなたのお役に立てたなら
とっても嬉しいです
最後まで読んで下さって
ありがとうございました
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