私のがんは・・お地蔵さんの やだもん

私は2005年に
35歳で乳がんになりました。
そんな私がずっと胸に秘めてきた
想いがありました。

それは、がんの方に

自分のがんをイメージしてもらって
粘土作品にしてもらったら面白そうだな

ということ。

それが、あるクライアントさんの
セッションがきっかけになって
実現する運びになったんです。

 

今日は私が
このワークショップのことを
最初に相談させていただいた
クライアントさん『お地蔵さん』
の作品を紹介しますね。

 

動画作りました
↓雰囲気を掴んでいただけると思います

 

作品作りは3人の方で一緒に
ZOOMでやりました。
2日間のワークショップです。

ワークショップ1日目

まずはマインドフルネスの誘導。
10分ほどの誘導です

もし良かったら最初に

青空と草原を思い浮かべてみてください。

気持ちのよい、青い青い空

そして、風が吹き渡る心地の良い草原

 

深刻さからはちょーーっとはなれて
自由さや遊び心に繋がってみてください。

 

もし、この気持ちよい青空の下の草原に

あなたとあなたのがんが

一緒にいるとしたら・・・

 

あなたのがんはどんな姿をして

あなたの前に表れてくれるでしょうか？

 

お地蔵さんの中で湧いてきたイメージは

口を真一文字に結んだ石の像

（お地蔵さん）でした。

 

なんだかとても辛そうに耐えています。

マインドフルネスでは原っぱで
距離をとって二人で向き合っている
イメージが出てきたそうです。

 

このとき、作者のお地蔵さんは

どう扱っていいかわからなかった
過去の自分みたい・・・

とおっしゃっていました。

 

その後マインドフルネスの誘導で
こんな風にお声がけしました。

あなたのすべてを
愛してもいいですよ。

 

そうするとお地蔵さんが変化して
大の字になって寝そべったそうです。

 

なんとも気持ちよさそう～。

胸の赤いハートが素敵です。

空と自分の境い目がない感じと

おっしゃっていたのが印象的でした。

 

お地蔵さんのがんを
マインドフルネスで深めていくと
こんなすごい言葉が並びました。

 

あったもの

できたもの

作ったもの

育てたもの

 

労り

ねぎらい

欲しかったもの

 

ひかり

尊いもの

未来

 

マインドフルネスを終えた後
これらの言葉にご自身も
驚いておられました

 

実は彼女は
AYA世代でがんになり
もうすぐ20年になる方です。

治療中に
抗がん剤の副反応が強すぎて
逝きそうになったことがあると
聞いたことがあります。

 

その時彼女は
なんとも温かい豊かな光の世界に
包まれる経験をされたそうです。

そんな経験があるからこその
言葉なんだと感じました。

 

この後

がんになった頃のわたしという

テーマでお絵描きしていただきました。

お地蔵さんの作品はこちら

 

自分の身を引きちぎって
人に与えている様子だそうです。

必死になって
人の要求に応え続ける日々

だからこそ
さっきのお地蔵さんは

やっとこれで
邪魔されずに寝れる・・と

気持ちよさそうに
大の字に寝そべっているんですよね。

 

がんになった当時
お地蔵さんは止まりたかったそうです。

邪魔されずに休めることは
【労り】であり【ねぎらい】でした。

 

そして、これからは
力む必要のない【未来】に
向かいたい。

そんな願いを
お地蔵さんは確認されていました。

ワークショップ1日目はここまでです。

 

 

ワークショップ2日目

しばらく日をあけてワークショップ2日目は
いよいよ粘土細工です。

樹脂粘土ってこんな感じなんだ～
なんて声も聞こえてきます。

そうそう、樹脂粘土って
使ったことない方も多いです

 

そして、できあがった作品がこちら

まずは後ろ姿から

後ろ姿は

・・・哀愁です。

 

ゴツゴツ感を出すために
庭に落ちていた石を粘土に押し付けて
雰囲気を出しておられました。

本当に石の感じが出ています。

 

そして前からみると

 

悲しそうです・・・

身をよじっているみたい。

粘土なので、さわるたびに

お地蔵さんは身をよじっていたそうです。

 

もしかすると

イヤだ～。イヤだ～。

と言っていたのもしれません。

 

エントリーNo.3

こちらは画面のすみっこで
身をよじってる写真です

【がんの名前】: やだもん

【作った人】:　お地蔵　さん
【年齢】:　40代
【性別】:　女性
【がんの種類】:　 卵巣がん
【がんになってからの期間】:　19年8か月
【治療の状態】:　寛解

 

【がんになった頃のあなたは
　どんな感じでしたか？】:

常に何かを警戒して張り詰めている感じ

 

【あなたのがんのメッセージは？】:

今まで言えなかったイヤが
沢山あったよね。

でももう

『イヤ！って思ってもいい』し

『イヤ！って言ってもいい』

試しに言ってごらん
だいじょうぶだから^_^

 

【ご感想】:

今では自分がガンに罹患したと知った瞬間
をリアルに思い出す事はできませんが

このワークショップ（WS）を通じて
病をきっかけに歩んで来た今日までの
人生と併せて、ガンになる前の自分自身を
振り返る事ができました。

WSを終えて改めて今思う事は
病名が明らかとなってからの私の生き方は
病を意識した方向へ向かい

罹患前とはまた別の生きづらさを
抱えていたと言う事です。

そんな
生きづらさ満載の状態から飛び出して
心から笑って軽やかな人生をおくりたい！

そう願い思いながらも

いつも何かが引っ掛かかって
スッキリしない、、、

その謎の心地悪さの正体の一部を
このWSに参加した事でリアルに
感じ取り、深く納得（≧∇≦）！
スッキリと腑に落とす事ができました。

安全が保たれて居る場で
安心してマインドフルネスな状態になる
ことで表現するアートには

日常生活では自覚していない心の内面
を現す事が出来るようで
作品が仕上がると想像以上に
気分はスッキリ✨！

 

そして参加者の皆さんと作品を
シェアした時に頂いたお言葉からは
『温かさと気づき』

そして

『明日からを生きる助け』
になりそうな
元気パワーを分けてもらったような
そんな豊かな気持ちになりました。

この経験はとっても素敵な宝物です♪
参加させて頂きありがとうございました☆

 

 

お地蔵さん
本当にありがとうございました～！

 

そうそう!

お地蔵さんからいただいた
ご感想で大切なことがありました。

それは・・・

 

かなり昔にがんを体験した人と
今まさに治療に取り組んでいる方が
一緒にワークショップに参加すると
お互いに遠慮して、本心を
話せなくなりそう・・ということです。

ここは私も気になっているところでした。

 

今後ワークショップを開催する時には
ステージⅣの方限定とか
個人セッションで・・・とか

参加される方の安全を保つ工夫が必要ですね。

 

クライアントさんの作品は
ここでいったん終了ですが
またワークショップのご案内をいたしますので
良かったらご参加くださいね

そして、新しい作品が登場したら
作った方に許可をいただける場合には
皆様にご紹介していきたいと思います。

お楽しみに～

 

近所の公園の桜美しいわ～

 

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